2022-05-16

リニューアルに伴いお客様へお伝えしたいこと

スミレ堂を日々ご愛顧頂き、誠にありがとうございます。

前回の記事で、3か月半のリニューアル期間を

頂くことをお知らせさせて頂きました。

ご不便をおかけすることとなりますが、

以下の、お客様へお伝えしたいことを

読んでいただき、

ご理解いただけたら幸いです。

 

「お客様へお伝えしたいこと」

お読みいただきありがとうございます。

2017年より、名古屋市西区、

手彫り印章専門店「古橋三栄堂」の姉妹ブランドとして、

現代に寄り添う、古くて新しい印章の形をご提案したくて

始めたスミレ堂です。

おかげさまで5年の月日がたち、

古橋三栄堂は、69年目を迎えることができました。

お客様に支えられ、今日も印章彫刻士は

印章彫刻の腕を磨き続け、変わらずお客様の末永い幸せを願って、

彫り続けることができております。

 

お客様ひとりひとりに、心から感謝申し上げます。

 

しかし、日本の脱ハンコ運動などで、

印章業界全体の先行きが細くなることは目に見えております。

そこに、世界の先行き不安な情勢、新型コロナによる影響も重なり、

弊社もなんとか存続できるよう、工夫を凝らす日々。

伝統産業全体にいえることですが、厳しい現状です。

 

印章には2つの側面があります。

1つは、印章には意思を確認し、了解した証を残す

という役割をもった自身の分身であるということ。

そのため、安価なパソコンフォント、機械彫りでは

類似した印章ができやすい欠点があるため、

財産や権利にかかわる大切な印章は、

必ず印章彫刻士がいる確かな技術があるお店を

お勧めする一番の理由がセキュリティー面です。

 

2つ目は、日本の伝統工芸品という側面。

書体の歴史は紀元前にさかのぼり、

中国から伝えられ、約2000年の間で

日本で変化し、現在の印章書体の形となりました。

芸術面では、日本画や書には、左下に作者名と共に

押印されている印章、落款印が使われています。

もっと身近に、自作のイラストや手紙の末尾に

遊印というカジュアルなはんこを押して楽しむといった

使われ方もしています。

名を自分らしく表現する方法として、

昔から印章は身近なものとして、

日本文化の一つとして育まれてきました。

 

実用的でありながら、

アートの側面もある印章。

唯一無二の、素晴らしい、日本が誇る

伝統工芸品だと思っています。

 

そこで、改めて、

スミレ堂のコンセプトである、

「美しい手仕事は、時代を超える力がある。」

この言葉に立ち戻りました。

これからも、私たちは、

手書きデザイン・手彫り技術を

次の時代にも伝えていきたい。

そう、強く想っていることを

再確認しております。

 

存続できる方法を職人と考えに考え抜いて、

この度、印章ケースの色を単色とし、

再スタートをさせて頂くことに決めました。

様々なコストの高騰などによる

影響の分は、お客様に負担をかけず、

お値段は据え置きでご提供いたします。

 

美しい手仕事は、

長い年月をかけて研鑽した

職人がいなければ、

やがて無くなっていくことでしょう。

また、職人の手仕事を、

「うつくしい」と感じる感性が

人のこころからなくなれば、

世の中から必要となくなり、

やがて消えていくでしょう。

 

そして、

職人を支えるひとたちの存在も、

忘れてはなりません。

 

これからも、スミレ堂は、

手彫り印章のうつくしさを

伝えていくことを使命とし、

できるだけ続けていけるよう、

そして、世の中から必要とされる

お店作りを続けてまいります。

 

長文となり、失礼いたしました。

最後までお読みいただきありがとうございます。

今後とも何卒よろしくお願いいたします。

 

スミレ堂 

director 増田彩

       ・

スタッフ一同

 

 

 

 

 

 

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