2026-10-01

同じ未来を描く仲間たちと─新たなプロジェクト始動のお知らせ「金色ノ手 -kinironote-」

古川紗和子|SAWAKO FURUKAWA
長江人形店|NAGAE
スミレ堂|SUMIRE DOU
安藤商店|ANDO SHOTEN


伝統は、受け継ぐだけでは未来にならない。

受け継いだ技を磨き、今という時代に問いかけ、新しい価値を生み出し続けること。

私たちは、その積み重ねこそが「伝統を未来へつなぐこと」だと考えています。

愛知・岐阜でそれぞれ異なる伝統工芸に携わる4社が出会い、新たな挑戦を始めます。

その名は、「金色ノ手”kinironote”」。

仏壇、雛人形、提灯・ぼんぼり、印章。

扱う素材も技法も異なりますが、そこに宿るのは、何世代にもわたり受け継がれてきた職人の手仕事と、「美しいものを未来へ残したい」という共通の想いです。

ここでは、それぞれの歩みと、デザイナーとの出会い、そして「金色ノ手」が生まれるまでの物語をご紹介します。


すべては、パリへの挑戦から始まった。

2021年、名古屋市が推進する伝統工芸プロジェクト 「Creation as DIALOGUE」 が始動しました。

選抜された伝統工芸士たちは、ヨーロッパで活躍する日本人デザイナーと出会い、「日本の手仕事を世界へ届ける」という共通の目標に向かって、新たな作品づくりをスタートさせます。

2022年には、パリの歴史あるアーケード Galerie Vivienne で初めての展示会を開催。

イタリア・トリノのセレクトショップ「San Carlo 1973」や、パリを代表するコンセプトストア「Leclaireur」をはじめ、多くのバイヤーやデザイナーが来場しました。

同時開催したワークショップでは、職人の手仕事を真剣な眼差しで見つめる人々の姿が印象的でした。

言葉は違っても、ものづくりへの敬意は世界共通であることを、私たちはそこで実感しました。

そして2023年。

世界最高峰のインテリア・デザイン見本市 「Maison & Objet」 に出展。

世界中のトップブランドやクリエイターが集まるホール7で、日本の伝統工芸は確かな存在感を放ちました。

デザイナーの感性と職人の技が融合することで、手仕事の魅力は国境を越えて伝わる。

その経験は、「伝統とは過去を守ることではなく、今をつくり続けることで未来へ受け継がれる文化なのだ」という確信へとつながりました。


そして、新たな物語が始まる。

2025年。

「Creation as DIALOGUE」で出会った職人たちが、名古屋で再会しました。

久しぶりに顔を合わせた4社の職人たち。

それぞれが異なる分野で活動しながらも、胸の内に抱えていた想いは同じでした。

「伝統の価値を、現代にどう届けていくのか。」

その問いに、これからも向き合い続けたい。

そんな想いから生まれたのが、新たなプロジェクト 「金色ノ手」 です。

ディレクターには、イタリアを拠点にヨーロッパのラグジュアリーメゾンで長年活躍してきたデザイナー・古川紗和子氏を迎えました。

長い年月をかけて受け継がれてきた技術と精神。

そこへ現代のデザインと新しい視点を重ね合わせることで、日本の伝統工芸はさらに豊かな未来へ歩み始めます。

受け継がれてきた手のぬくもり。

教えの余韻。

そして、人から人へつながる想い。

そのすべてを未来へ届けるために。

「金色ノ手 -kinironote-」プロジェクトが、いよいよ始動します。

Coming Soon.


プロジェクトメンバー紹介

Director

古川紗和子|SAWAKO FURUKAWA

イタリアを拠点に、17年以上にわたり DIOR HOMME、VERSACE、BOTTEGA VENETA などヨーロッパのラグジュアリーメゾンでハンドバッグデザイナーとして活躍。

各メゾンでコレクション開発を手がけ、多くのバッグがベストセラーとして高い評価を得る。

2021年よりデザインディレクターとして活動を開始。

プロダクトやテキスタイルなど幅広い分野において、職人や企業との協働を通じ、受け継がれてきた技術と精神性を現代の感性と融合させ、新たな価値へと導いている。

2026年からは銀座和光オリジナルバッグコレクション 「SUIHA」 のブランディングおよびデザインディレクションを担当。

千代田屋|CHIYODAYA

1935年創業。

名古屋仏壇の伝統技術を受け継ぐ工房。漆塗りをはじめ、金箔施工、錺金具製作など数多くの工程を担い、仏壇・仏具の製造から寺院の修復、祭屋台や神輿の新調まで幅広く手がける。

三代目・櫛田信明は、名古屋仏壇「漆塗部門」の伝統工芸士。名古屋市伝統産業優秀技術者として表彰されるなど、高度な技術と豊富な経験を持つ職人である。

伝統技法を守り継ぐ一方で、現代の暮らしに寄り添う新たな表現にも挑戦。2022年・2023年にはパリで開催された展示会へ出展し、名古屋仏壇の卓越した制作技術と、日本の漆文化が持つ静謐な美しさを世界へ発信した。


長江人形店|NAGAE

1967年創業。

愛知県扶桑町に工房を構え、伝統的工芸品「名古屋節句飾」の雛人形を約60年にわたり作り続ける。

二代目・北川慎也(芳峰)は、名古屋節句飾「人形胴体部門」の伝統工芸士。

熟練した技術で一体一体を丁寧に仕立てる雛人形は、フルオーダーにも対応。衣装や屏風、お道具を自由に組み合わせ、ご家族の想いをかたちにする「世界に一つだけのひな飾り」として多くの人に選ばれている。

パリでの展示では、節句文化が持つ繊細な美しさと、日本の手仕事ならではの温もりが高い評価を受けた。


スミレ堂|SUMIRE DOU

1953年創業の印章専門店「古橋三栄堂」から生まれたブランド。

二代目印章彫刻士・古橋宏と、その娘・増田彩により2017年に設立。

一文字一文字を手書きし、一刀一刀を手で彫ることで、大量生産では生み出せない唯一無二の印章を制作する。

名前には、その人の人生や願いが宿る。

だからこそ、一本の印章を彫る時間は、名を大切に想う「祝いの時間」。

美しい手仕事を通して、人と人の想いを結び、名前に込められた物語を未来へつないでいく。


安藤商店|ANDO SHOTEN

1921年創業。

岐阜市梶川町に工房を構える、提灯・ぼんぼり・水うちわの専門工房。

塗装、貼り、絵付けまでを一貫して手がける数少ない工房として、お祭り提灯や店舗提灯、節句ぼんぼり、仏前の灯り、水うちわなど、多彩な特注製作や修理を行う。

代表・安藤幸延は、「名古屋節句飾」ぼんぼり部門における日本唯一の伝統工芸士。

伝統の灯りを現代の暮らしへとつなぐプロダクト開発にも取り組み、2026年には Maison & Objet に単独出展。

提灯・ぼんぼりの技術を生かした新たな灯りの文化を、世界へ発信し続けている。

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